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墨田区の中古マンション購入事情

石田 典正

筆者 石田 典正

不動産キャリア20年

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墨田区の中古マンション購入事情【2025〜2026年版】
2025〜2026年版 最新データ

️ 墨田区の中古マンション購入事情を徹底解説
【2025〜2026年版】

スカイツリー × 下町情緒 × 再開発ラッシュ…「東京の新しい顔」が資産価値を押し上げる

5,421〜6,499万円 70㎡ 平均売却価格
88〜105万円/㎡ 平米単価(2026年)
+11% 直近1年上昇率
+54.3% 9年間累積上昇率
+21.3% 10年後価格予測

はじめに:墨田区が「東京の新しい顔」になった理由

隅田川の東岸に広がる墨田区は、江戸時代から続く下町の風情と、2012年に開業した東京スカイツリーが象徴する近未来的な都市景観が共存する、唯一無二のエリアだ。錦糸町・押上・両国・向島・曳舟…個性豊かな街が集まるこの区は、かつて「手頃な城東エリア」として語られることが多かったが、2020年代に入りその評価は一変している。

2025年の公示地価では住宅地が前年比+9.8%上昇。東京スカイツリー前のランドマーク地点では2016年に56.4万円/㎡だった地価が2025年には84.5万円/㎡へと10年で約1.5倍に膨らんだ。中古マンション成約㎡単価はREINSのデータで69ヶ月連続上昇を記録し、23区中14位の相場ながら着実な資産価値の向上が続いている。

さらに、東京メトロ有楽町線の延伸(豊洲〜住吉間、2030年代半ば開業予定)が正式化されたことで、墨田区の交通アクセスはさらなる飛躍が見込まれる。「スカイツリーのまち」としてインバウンド観光客に人気を博しながら、生活の利便性も高く、ファミリーから単身者まで幅広い層が暮らしやすい環境が整ってきた。

本記事では、2025〜2026年の最新データをもとに、墨田区の中古マンション購入事情を余すことなく解説する。

最新価格相場(2025〜2026年)

5,421〜6,499万円 70㎡ 平均売却価格
(t23m-navi/クラモア調査)
88〜105万円/㎡ 平米単価
(各調査平均)
+11% 直近1年上昇率
(マンションナビ 2026/02)
+21.8% 直近3年上昇率
(マンションナビ 2026/02)
+54.3% 9年間累積上昇率
(マンションナビ 2026/02)
28年 平均築年数
(t23m-navi 2026/02)

間取り別・価格相場(過去5年中央値)

間取り 販売価格(中央値) 物件数(割合)
1R・1K2,257万円3,630件(39.7%)
1LDK3,800万円1,517件(16.6%)
2LDK4,680万円1,970件(21.6%)
3LDK5,550万円1,904件(20.8%)
4LDK以上7,280万円112件(1.2%)

築年数別・㎡単価(マンションナビ 2026/02)

築年数 ㎡単価 坪単価 物件割合
築1〜5年107万円/㎡353万円/坪8.7%
築6〜10年99万円/㎡328万円/坪16.5%
築11〜15年97万円/㎡322万円/坪12.3%
築16〜20年98万円/㎡322万円/坪13.1%
築21〜25年87万円/㎡288万円/坪8.6%
築26〜30年81万円/㎡269万円/坪7.6%
築31〜35年67万円/㎡222万円/坪8.7%
築41年〜60〜63万円/㎡198〜208万円/坪14.8%

*出典:マンションナビ 2026年2月データ(2億件超の売買・賃貸事例データに基づく)

23区内での位置づけ

墨田区の平米単価88〜105万円は東京23区平均(110万円)をやや下回り、23区中14位の水準。港区・千代田区・中央区と比べ割安感が残る一方、9年で+54.3%という上昇幅は城東エリアの中では突出している。「手頃さ」と「資産価値の成長性」を両立できる希少エリアとして、初めての購入層だけでなく資産形成目線の買い手にも注目されている。

最近の取引事例(2025〜2026年)

以下は2025〜2026年の実際の取引事例(クラモア・国土交通省不動産情報ライブラリより)。エリア・価格・築年数・間取りの比較に活用してほしい。

最寄り駅 成約価格 駅徒歩 築年 間取り 面積
押上8,200万円9分2017年2LDK+S70㎡
押上7,900万円8分2004年3LDK80㎡
錦糸町6,800万円8分2013年3LDK65㎡
両国7,500万円9分2017年2LDK55㎡
両国(緑エリア)8,800万円3分2009年3LDK70㎡
本所吾妻橋7,400万円1分2005年3LDK70㎡
森下8,000万円3分2017年3LDK70㎡
東向島5,900万円4分2004年3LDK75㎡
曳舟6,500万円8分2012年3LDK75㎡
菊川5,300万円8分2012年2LDK60㎡

*出典:クラモア取引事例(2025年6月時点)、国土交通省不動産情報ライブラリ(reinfolib.mlit.go.jp)

エリア別相場一覧

墨田区内は駅・エリアによって価格帯が大きく異なる。大まかな目安として以下を参照してほしい。

エリア 価格目安(70㎡) 価格動向 注目ポイント
押上・スカイツリー前 6,000万円〜8,200万円 9年+54.3% 5年後予測+23.02%。観光地効果で需要安定
錦糸町 4,000万円〜1億6,000万円 上昇中 PARCO・丸井など大型商業施設。JR・メトロ2路線
両国・森下 5,300万円〜8,800万円 上昇中 国技館・江戸東京博物館文化圏。再開発進行中
向島・曳舟 5,800万円〜8,200万円 上昇中 複数路線利用可。曳舟駅周辺再開発で注目度上昇
東向島・八広 4,700万円〜5,900万円 安定上昇 下町情緒が強くコスパ◎。子育て世帯に人気
菊川・文花 3,500万円〜5,800万円 横ばい〜上昇 都営新宿線利用可。比較的割安なエリア
押上・スカイツリーエリア
  • 東京メトロ半蔵門線・東武スカイツリーライン・都営浅草線・京成線の4路線
  • 9年間で+54.3%の最高値圏。5年後+23.02%予測(HowMa)
  • エスタガーデン押上 +60%(3年比)などタワー系物件が牽引
  • インバウンド観光×居住需要が重なる希少エリア
  • 北十間川沿いリバーサイド整備計画が進行中
️ 錦糸町エリア
  • JR総武線・東京メトロ半蔵門線の2路線が利用可能
  • 錦糸町PARCO・丸井・テルミナなど大型商業施設が充実
  • プラウド錦糸公園 推定相場1億2,080万円(+72.1%)
  • パークタワー錦糸町 +37.2%(3年比)
  • 錦糸町駅前都市機能強化プロジェクト進行中
両国・森下エリア
  • JR総武線・都営大江戸線が利用可能
  • 両国国技館・旧江戸東京博物館(改修中)の文化ゾーン
  • 駅徒歩3分の物件は7,500〜8,800万円の高値圏
  • 両国駅前都市機能強化プロジェクト進行中
  • 北斎通り沿道の景観整備・バリアフリー化も推進
向島・曳舟エリア
  • 東武スカイツリーライン・京成押上線・東京メトロ半蔵門線・都営浅草線の4路線
  • 曳舟川通り拡幅・美装化など再開発加速中
  • アトラスタワー曳舟 +43.5%(3年比)で注目
  • 隅田川沿いの風情ある景観と公園緑地が充実
  • 観光と生活が調和する新しい街づくりが進行
東向島・八広エリア
  • 東武スカイツリーラインが利用可能
  • 区内相対的に価格抑えめ(4,700〜5,900万円)
  • 商店街と公園が充実し子育て世帯に人気
  • 歩道拡幅・緑化・街路灯整備など景観改善進む
  • 白鬚橋周辺の環境改善・公園整備も進行中

価格上昇の要因

  • 1
    東京スカイツリー開業効果とインバウンド需要:2012年の開業以来、墨田区の知名度は飛躍的に向上し、観光客が年間数百万人規模で訪れる国際観光エリアに変貌した。インバウンド需要の回復が続く中、スカイツリー周辺の不動産への投資・居住需要は底堅い。スカイツリー前地点の地価はこの10年で約1.5倍(56.4万円→84.5万円/㎡)に上昇している。
  • 2
    東京メトロ有楽町線延伸計画(2030年代半ば開業予定):豊洲〜住吉間の延伸が正式化され、工事が本格化している。開業後は住吉駅で半蔵門線と接続し、墨田区から湾岸エリアへのアクセスが飛躍的に向上する見込み。延伸予定エリア周辺では「先行き期待」による価格上昇が既に始まっている。
  • 3
    各エリアで進む再開発プロジェクト:押上・曳舟駅周辺の複合再開発、北十間川沿いのリバーサイド整備、錦糸町駅前の都市機能強化、両国駅前のまちづくりプロジェクトなど、区内各所で都市再生が進行中。商業・居住・観光のバランスを備えた街づくりが資産価値の底上げに直結している。
  • 4
    新築価格の高騰による中古シフト:2025年の東京23区新築マンション平均坪単価は207.4万円(前年比約120%)と過去最高水準。1億5,000万円超えの新築が珍しくない中、相対的に割安な中古マンションへの需要シフトが加速している。墨田区は都心へのアクセスの良さと価格のバランスが取れており、その恩恵を受けている。
  • 5
    住環境の評価向上・ファミリー層の流入:隅田川緑道公園・大横川親水公園など水辺環境の充実、錦糸町ソラマチ周辺の生活インフラ充実、子育て支援制度の整備(出産祝金・病児保育等)が相まって、ファミリー世帯・子育て世代の流入が増加。居住需要の底堅さが価格を支えている。

⚖️ 購入のメリット・注意点

✅ 購入メリット

  • 23区14位の割安感で長期的な資産価値向上が期待できる
  • JR・東京メトロ・都営・東武・京成など多路線アクセス
  • スカイツリー・ソラマチなど観光・商業施設充実
  • 錦糸町PARCO・丸井など大型ショッピング施設が徒歩圏
  • 隅田川花火大会など地域固有のイベント・文化資産
  • 有楽町線延伸による将来的な利便性向上
  • 子育て支援が充実しファミリー向け環境が整う
  • 9年+54.3%・10年後+21.3%予測と安定した資産性

⚠️ 注意点・リスク

  • 平均築年数28年で旧耐震基準物件が多い(1981年以前)
  • 隅田川・荒川沿いはハザードマップで浸水リスク要確認
  • スカイツリー・花火大会時の観光客による騒音・混雑
  • 2025年以降の金利上昇で借入コスト増の懸念
  • 管理費・修繕積立金の将来的な値上がりリスク
  • ファミリー向け大型間取り(70㎡超)は物件数が限定的
  • 競争激化で優良物件の即決判断が必要な局面も
注目ポイント:墨田区は「四年制大学の本部が置かれていない唯一の23区」という特性から、学生向け単身物件より居住用ファミリー物件の需要が安定している。また毎年90万人以上が訪れる隅田川花火大会の開催地として、地域ブランド力の高さが長期的に資産価値を下支えする要因となっている。

将来の資産価値と購入タイミング

墨田区の10年後マンション価格予測

ダイヤモンド不動産研究所の分析によれば、墨田区全体で10年後に+21.3%の価格上昇が見込まれている。現在6,000万円の物件が10年後に約7,278万円になる計算だ。

AI予測(LIFULL HOME'S投資向け分析)では、荒川区に次ぐ全国2位の地価上昇率予測+27.37%が示されており、長期保有の観点からも非常に有望なエリアと評価されている。

  • 押上〈スカイツリー前〉:5年後+23.02%(HowMa予測)。インバウンド需要×有楽町線延伸が複合的な押し上げ要因に
  • 錦糸町:プラウド錦糸公園3年比+72.1%。都市機能強化プロジェクトが継続中で中長期的な上昇継続が見込まれる
  • 曳舟・向島:アトラスタワー曳舟+43.5%(3年比)。再開発・多路線アクセスで資産価値向上の恩恵が大きい
  • 東向島・八広:比較的割安な水準からの緩やかな上昇。長期保有でのキャピタルゲインが期待できる

今が買い時か?購入タイミングの考え方

墨田区の中古マンション市場は2023〜2025年にかけて急上昇し、現在は高値圏での推移が続いている。しかし、23区平均(110万円/㎡)と比べてまだ15〜20万円/㎡の「割安感」が残っており、港区・千代田区への資金流入が一巡した後の「次の波」が来る可能性が高い。

金利動向については、日銀の利上げ姿勢が続く中で変動金利の上昇リスクが高まっている。「価格が高い時期でも金利が上がる前に固定で抑えたい」という購入者が増えており、今の市場は引き続き売り手優位の状況だ。

重点推奨エリア:押上・曳舟・錦糸町。有楽町線延伸の恩恵を直接受けられる可能性が高く、再開発による街の変貌が続く中で、10年後の資産価値向上が最も期待できる。築10〜20年のリノベーション済み物件を中心に探すと、価格と品質のバランスが取りやすい。

購入時のチェックポイント

  • 耐震基準の確認(最重要):墨田区は江東区・荒川区と並び、地震時の揺れやすさが23区の中で比較的高いとされるエリア。1981年6月以前に建築確認を受けた旧耐震基準の物件は避けるか、耐震補強工事の実施状況を必ず確認すること。新耐震基準物件(1981年以降)でも1983年以降の竣工物件を選ぶとより安心だ。
  • 浸水ハザードマップの確認:隅田川・荒川・中川に囲まれた墨田区は、大規模水害時に広範囲で浸水するリスクがある。国土交通省ハザードマップポータルや墨田区公式のハザードマップで、対象物件が浸水想定区域(特に3m以上の区域)に含まれていないかを必ず確認すること。低層階の物件は特に注意が必要だ。
  • 管理状況・修繕積立金の充足度確認:平均築年数28年という墨田区では、修繕積立金の不足や大規模修繕工事の遅延が発生しているマンションも少なくない。重要事項説明書で積立金残高・月額・長期修繕計画を精査し、将来の一時金徴収リスクを必ず評価すること。管理組合の運営状況も確認ポイントだ。
  • 有楽町線延伸エリアの確認:豊洲〜住吉間の延伸により、住吉駅周辺(墨田区)へのアクセスが大幅に向上する。購入候補の物件が住吉駅への徒歩圏内かどうかを確認することで、将来的な利便性向上の恩恵を受けやすい物件を選べる。延伸開業後に価格が上昇する前の今が仕込みのチャンスと言えるだろう。
  • 観光地騒音・人流の確認:スカイツリー周辺・隅田川花火大会の会場付近では、週末・繁忙期に大量の観光客が押し寄せる。現地を週末に訪問し、騒音・交通渋滞・人流を自分の目で確認することが重要だ。生活動線上に観光スポットが重なる物件は、快適な日常生活と引き換えになるケースがある。

参考データ・引用元

本記事は以下の公開データ・情報源を参照して作成しました。価格・数値はすべて公開情報に基づく参考値です。実際の購入にあたっては、不動産会社および専門家にご相談ください。

  • t23m-navi 墨田区マンション売買価格相場(2026年2月) — t23m-navi.jp
  • クラモア 墨田区マンション売却相場・取引事例(2025年6月) — kuramore.jp
  • LIFULL HOME'S 墨田区中古マンション相場(6,172万円/88.2万円/㎡) — homes.co.jp
  • ダイヤモンド不動産研究所 10年後価格予測(+21.3%) — diamond-fudosan.jp
  • SMARG 東京スカイツリーで変わる墨田区の地価・再開発分析 — wealth.smarg.jp
  • HowMa 押上〈スカイツリー前〉駅マンション相場(5年後+23.02%) — how-ma.com
  • LIFULL HOME'S投資 AI予測地価上昇ランキング(墨田区2位+27.37%) — toushi.homes.co.jp
  • sellers-colal.net 2026年墨田区マンション価格推移と今後の解説 — sellers-colal.net
  • 国土交通省 不動産情報ライブラリ(取引価格情報) — reinfolib.mlit.go.jp
  • 東日本不動産流通機構 REINS TOWER 月例速報 — reins.or.jp

️ 墨田区の中古マンション購入事情【2025〜2026年版】

掲載データは参考情報です。実際の不動産取引においては必ず専門家にご相談ください。

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