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荒川区の中古マンション購入事情

石田 典正

筆者 石田 典正

不動産キャリア20年

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荒川区の中古マンション購入事情【2025〜2026年版】
2025〜2026年版 最新データ

️ 荒川区の中古マンション購入事情を徹底解説
【2025〜2026年版】

下町情緒 × 再開発 × コスパの良さ…「知る人ぞ知る」穴場エリアの今

5,910万円 70㎡平均売却価格
83〜98万円 平米単価(2026年)
+10.0% 直近1年上昇率
+31.2% 10年後価格予測
7路線以上 区内利用可能路線

はじめに:荒川区が静かに熱くなっている理由

東京23区の中でも「下町らしさ」と「生活のしやすさ」が共存するエリアとして、荒川区は長らく地元住民に愛されてきた。浅草・上野エリアの隣接区でありながら、これまで不動産投資家の注目を集めることは多くなかった。しかし、2023〜2024年にかけて状況は一変しつつある。

都心の新築マンション価格が高騰を続ける中、割安感が残る荒川区への需要が急速に高まっている。南千住・西日暮里・町屋・日暮里といった各エリアでは、駅前再開発が相次いで進行し、街の景観や生活利便性が大きく変わりつつある。2025年の公示地価では住宅地が前年比+6.5%、商業地が+11.88%上昇し、都内でも屈指の地価上昇エリアとして名乗りを上げた。

10年後の価格予測は+31.2%(ダイヤモンド不動産研究所)。これは23区の中でも注目に値する数値だ。「まだ手頃なうちに買いたい」というファーストバイヤーや、「将来の資産価値を重視したい」という投資目線の購入者の双方から熱い視線が注がれている。

本記事では、2025〜2026年の最新データをもとに、荒川区の中古マンション購入事情を徹底的に解説する。価格相場・エリア特性・再開発動向・購入時の注意点まで、網羅的にまとめた。

最新価格相場(2025〜2026年)

5,567〜6,072万円 70㎡換算 平均売却価格
(マンションナビ調査)
83〜98万円/㎡ 平米単価
(HowMa・t23m-navi調査)
+10.0% 直近1年上昇率
(クラモア調査)
+15.8% 直近3年上昇率
(クラモア調査)
+11.55% 前年比(2026年1月)
(マンション・レビュー調査)
28年 平均築年数
(t23m-navi調査 2026年)

23区内での位置づけ

東京23区全体の平均平米単価は110万円(2025年)であるのに対し、荒川区は93〜98万円/㎡と約15万円/㎡割安な水準にある。港区(135%上昇)・千代田区・中央区に比べれば手頃感が残り、「コスパ型都心住宅」として位置づけられる。

ただし、「割安だから安い」わけではない。2019年対比の上昇率は+58.5%(23区中)であり、じわじわと価格が底上げされてきた事実は見逃せない。今後も地価上昇と再開発が続く想定のもと、「今が買い時かどうか」を見極めることが重要だ。

また、2025年に新規上場した物件は平均90件/月(t23m-navi調査)。需給バランスは売り手優位ながら、優良物件の回転は速く、スピーディな意思決定が求められる。

*出典:マンションナビ・t23m-navi 2026年2月データ、HowMa 2026年調査、クラモア市場レポート、マンション・レビュー 2026年1月

最近の取引事例(2025〜2026年)

以下は2025〜2026年における荒川区内の実際の取引事例(クラモア・国土交通省不動産情報ライブラリより)。エリア・価格・築年数の比較に活用してほしい。

最寄り駅 成約価格 駅徒歩 築年 間取り 面積
西日暮里 6,400万円 12分 2007年 3LDK 70㎡
日暮里 8,200万円 8分 2020年 2LDK 65㎡
三河島 8,000万円 1分 2014年 2LDK 60㎡
南千住 6,800万円 7分 2012年 2LDK+S 75㎡
町屋 6,700万円 6分 2023年 2LDK 60㎡
新三河島 5,900万円 4分 2020年 2LDK 60㎡
荒川区役所前 5,500万円 1分 2007年 2LDK 65㎡

*出典:クラモア取引事例(2025年)、国土交通省不動産情報ライブラリ(reinfolib.mlit.go.jp)

エリア別相場一覧

荒川区内でも、駅・エリアによって価格帯は大きく異なる。大まかな目安として以下を参考にしてほしい。

エリア 70㎡目安価格 前年比 10年後予測 特徴
日暮里・東日暮里 約6,833万円 +13% +高め 区内最高値圏。日暮里ターミナル再開発
南千住 約6,042万円 +13.21% +26.5% タワマンあり・1億超も。TX利用可
西日暮里 約6,400万円 +高め +30.68% 山手線×千代田線。5年後+30.68%予測
町屋 約5,166万円 +13.3% −19.1% 生活利便性◎。長期予測には注意
三河島・荒川 約5,500〜8,000万円 上昇中 駅近物件は高値。下町情緒が強い
尾久 約4,110万円 横ばい 区内最安値圏。交通利便性は低め
南千住エリア
  • JR常磐線・東京メトロ日比谷線・つくばエクスプレス利用可
  • タワーマンション複数あり(最高1億5,900万円)
  • 前年比+13.21%の急上昇
  • 10年後予測+26.5%(ダイヤモンド不動産研究所)
  • 若年ファミリー・単身の流入増加
日暮里・西日暮里エリア
  • JR山手線・常磐線・京成線・東京メトロ千代田線
  • 日暮里駅ターミナル整備が進行中
  • 谷根千(谷中・根津・千駄木)文化圏と隣接
  • 西日暮里5年後価格+30.68%予測(HowMa)
  • 区内最高値圏での取引が多い
町屋エリア
  • 東京メトロ千代田線・東武伊勢崎線・都電荒川線
  • 商店街充実、子育て施設が豊富
  • 2024年平均取引価格3,914万円(54㎡)
  • 前年比+13.3%と短期では上昇
  • 10年後予測は−19.1%と注意が必要
三河島・荒川エリア
  • JR常磐線(三河島)・都電荒川線
  • 駅徒歩1分の物件は8,000万円超
  • 下町の落ち着いた住環境
  • 外国人比率が高く多文化共生エリア
  • リノベーション物件の供給が豊富
尾久エリア
  • JR東北本線(尾久駅)・都電荒川線
  • 区内で最も価格が低い(70㎡≈4,110万円)
  • 静かな住宅地として人気
  • ターミナル駅への乗り換えが必要
  • 広めの物件がコスパよく購入できる穴場

価格上昇の要因

  • 1
    7路線以上の充実した交通網:JR常磐線・山手線・東京メトロ日比谷線・千代田線・東武伊勢崎線・つくばエクスプレス・都電荒川線など多路線が区内を通り、新宿・渋谷・秋葉原・上野・秋葉原へのアクセスが抜群。通勤利便性の高さが需要を下支えしている。
  • 2
    南千住・西日暮里・日暮里の駅前再開発ラッシュ:南千住では大規模複合開発(タワーマンション・商業施設)が進み、日暮里駅周辺では交通ターミナル整備が計画されている。街としての魅力が向上し、将来価値の上昇期待が高まっている。
  • 3
    都心新築価格の高騰による中古シフト:2025年の東京23区新築マンション平均坪単価は207.4万円(前年比約120%)。高すぎる新築価格から中古マンションへの需要シフトが加速し、荒川区のような割安感のあるエリアに購入希望者が集まっている。
  • 4
    公示地価の継続的上昇:2025年の公示地価は住宅地+6.5%(home4u)、商業地+11.88%(tochidai.info)と上昇が続く。路線価上昇も顕著で、不動産全般の資産価値底上げが進んでいる。
  • 5
    子育て世代・ファーストバイヤーの流入:治安の良さ(犯罪率:人口1,000人あたり5.9件、東京23区平均7.1件)、充実した子育て支援、広めの公園、医療・教育環境の整備が進み、子育て世代の転入が増加。需要の底堅さを保っている。

⚖️ 購入のメリット・注意点

✅ 購入メリット

  • 都心比で15万円/㎡割安なコスパの高さ
  • 7路線以上の交通網で通勤利便性が抜群
  • 犯罪率が23区平均より低く治安が良い
  • 充実した子育て・教育・医療環境
  • リノベーション済み中古物件が豊富
  • 再開発による将来価値上昇への期待
  • 10年後+31.2%の価格上昇予測
  • 下町の豊かなコミュニティ・文化

⚠️ 注意点・リスク

  • 1981年以前の旧耐震基準物件は要確認
  • 隅田川・荒川沿いはハザードマップで浸水リスク確認
  • 町屋エリアの10年後予測はマイナス(−19.1%)
  • 外国人比率10%超(三河島・荒川地区)
  • 管理費・修繕積立金の将来的な値上がりリスク
  • 2025年以降の金利上昇で借入コスト増の懸念
  • 尾久エリアの交通利便性は相対的に低い
  • 平均築年数28年と老朽化物件が多い

将来の資産価値と購入タイミング

荒川区の10年後マンション価格予測

ダイヤモンド不動産研究所の分析によれば、荒川区全体で10年後に+31.2%の価格上昇が見込まれている。現在5,900万円の物件が10年後には約7,740万円に上昇する計算となる。

特に注目すべきエリアと予測値:

  • 西日暮里:5年後+30.68%(HowMa予測)。山手線・千代田線の2路線利用可で需要が底堅い
  • 南千住:10年後+26.5%(ダイヤモンド不動産研究所)。TX開通以来の発展が継続
  • 日暮里:ターミナル再開発進行中。中長期的な価値向上が期待される
  • 要注意:町屋:10年後予測−19.1%。短期上昇に惑わされず慎重な検討を

今が買い時か?購入タイミングの考え方

荒川区の中古マンションは、2023〜2024年にかけて急上昇した後も、2025〜2026年現在も高値圏が継続している。ただし、港区・千代田区・中央区と比較すれば、依然として「割安感」が残るのが現状だ。

金利動向については、日銀の利上げ姿勢が継続しており、住宅ローン変動金利が今後さらに上昇する可能性がある。「価格が高くても金利が安いうちに」という購入者も多く、金利が上がる前の今が実質的な購入好機という見方も根強い。

重点推奨エリア:日暮里・西日暮里・南千住。再開発の恩恵を直接受けられる可能性が高く、10年後の資産価値向上も期待できる。築15〜25年のリノベーション済み物件を中心に探すと、価格・品質のバランスが取りやすい。

購入時のチェックポイント

  • 耐震基準の確認:1981年6月以前に建築確認を受けた物件は「旧耐震基準」。新耐震基準(1981年以降)の物件を選ぶか、耐震補強工事の有無を必ず確認すること。荒川区では区独自の耐震診断・改修補助制度もあるため活用したい。
  • ハザードマップの確認:荒川・隅田川沿いのエリアは浸水リスクが高い地域がある。国土交通省の不動産情報ライブラリや荒川区公式ハザードマップで、対象物件周辺の浸水想定区域・土砂災害リスクを必ず確認しよう。
  • 管理費・修繕積立金の状況:築年数が高い物件では修繕積立金の不足が問題になることがある。重要事項説明書で積立金残高・月額・長期修繕計画を確認し、将来の一時金徴収リスクを評価することが重要だ。
  • リノベーション物件の配管・設備確認:内装がきれいに見えても、給排水管・電気系統などの設備が老朽化している場合がある。スケルトンリノベーション(躯体だけ残した全面改修)済みかどうかを確認し、未実施なら追加費用を想定しておくこと。
  • 駅徒歩分数と資産流動性:駅徒歩10分以内の物件は流動性(売りやすさ・貸しやすさ)が格段に高い。将来の売却や賃貸を視野に入れるならば、駅近物件を優先的に選ぶことが資産運用の観点からも賢明だ。

参考データ・引用元

本記事は以下の公開データ・情報源を参照して作成しました。価格・数値はすべて公開情報に基づく参考値です。実際の購入にあたっては、不動産会社および専門家にご相談ください。

  • マンションナビ 荒川区マンション市場レポート(2026年2月) — t23m-navi.jp
  • クラモア 荒川区中古マンション取引事例・市場データ — kuramore.jp
  • HowMa 荒川区マンション相場・エリア別価格 — how-ma.com
  • ダイヤモンド不動産研究所 10年後価格予測(荒川区・南千住) — diamond-fudosan.jp
  • グローバルベース 町屋エリア取引データ — globalbase.jp
  • home4u 住宅地地価上昇率データ — home4u.jp
  • tochidai.info 荒川区公示地価2025 — tochidai.info
  • 国土交通省 不動産情報ライブラリ(取引価格情報) — reinfolib.mlit.go.jp
  • マンション・レビュー 荒川区マンション価格動向(2026年1月) — mansion-review.jp
  • fgh.co.jp ワンルーム相場データ(荒川区) — fgh.co.jp

️ 荒川区の中古マンション購入事情【2025〜2026年版】

掲載データは参考情報です。実際の不動産取引においては必ず専門家にご相談ください。

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